フラッグスタッフへ (その1)

出張で、アメリカ・アリゾナ州フラッグスタッフに来ています。

 

今回の出張は、「惑星データワークショップ」(Planetary Data Workshop)というもので、月・惑星探査のデータの解析、保存、及びそのためのシステム開発などについて、これらに携わっている研究者が一同に会して議論する、というものです。

フラッグスタッフはアリゾナ州の北部にあります。グランドキャニオンやアリゾナ隕石孔(クレーター)観光の拠点としても有名ですし、古き良きアメリカの面影を残す街としても親しまれています。

 

さて、今回はロサンゼルス経由で、アリゾナ州州都のフェニックスまで飛行機で往復し、そこからレンタカーで動くという手を取りました。フラッグスタッフにも空港はあるのですが、飛行機便が少ない上に乗り継ぎが悪かったり、航空運賃が高くなる、ということを避けたかったのです。

いちばん時間も良く、値段も安かったので、今回はデルタ航空の便をチョイス。前回3月の出張では、デトロイト行きの便でトイレが壊れているわいすは勝手にリクライニングするわで「もう乗らない」と思っていたのですが、わずか3ヶ月で方針転換です(笑)。

今回は特に航空機にもフライトにも問題なく、無事フェニックスに到着…したのですが、なんと今アメリカを覆っている熱波で、フェニックスはとんでもない高温になっていました。到着した時も気温はなんと40度。華氏で110度とか書かれるとさらに高温感が増しますね。沸騰しそうな暑さ、というか…

 

さて、ここからフラッグスタッフまではレンタカーでドライブです。距離にして約250キロ。一直線にインターステート17号線を走れば、約3時間で着きます。

今回は、ナビ無しのレンタカーを選びました。前回某Hertzレンタカーで、ナビゲーション(NeverLost(TM))付きのレンタカーを借りたのですが、これに頼ってホテル(20キロほど先)まで行こうとしたところ、とんでもない目的地を指定してくれて、夜のヒューストンで道に迷うという目に会いました。今回はLostするナビ(笑)は忘れ、自前のタブレットのマップ機能+ナビ機能で進むことにしました。といっても道は事実上ほとんど一本道なので、インターステートに入るところと出てからホテルまでさえ間違えなければまず問題ありません(といっても、たいていそこを間違えるわけですが)。

インターステートは、フェニックス市内は制限速度55マイル、郊外に出ると65マイル、さらに街から遠ざかると75マイルとなります。時速120キロ。実際に走ると結構なスピード感です。しかし、ほとんどの車は私の車を追い抜いて走っていきますので、多分80マイルくらいは出しているのでしょう。

ただ、道のそこここにはパトカーが待機していましたし、私も一度追尾されました(瞬時にスピードダウンしたのでそのまま離れてくれましたが)。さらにとっつかまっている車も見かけました。皆さんスピード違反には十分ご注意を。

こういうときにはオートクルーズ機能が役立ちます。この車にもついていましたので試してみました。一度使い慣れると楽ですね。ずっとアクセルに足を置かなくても、車が勝手に走って行ってくれます。ただ、前に遅い車がいると減速をしなければいけません。ついついラクチンさに慣れて注意散漫になると、異常接近してしまいますので、オートクルーズでも運転は慎重に。

 

フラッグスタッフは標高約2100メートルという高原都市。一方のフェニックスは300メートル。250キロかけて、この1800メートルの標高差を登っていきます。途中にはかなりの上り坂もあり、日本でいえば中央道や長野道などを思い出させるような山岳ルートもありました。こういうところは制限速度65マイルになります。えらくのろのろのトラック(なんで登坂車線というものが存在しないんだ)と、制限速度超でかっ飛ばす地元車にはさまれて、結構大変なドライブでした。

ですが、景色は美しいですね。フェニックスを出てしばらくは砂漠の光景がずっと続き、遠くに、山頂が平らなテーブルマウンテンが見えます。そこから一気に山を登って行くと、周りは次第に緑が増えてきます。やがて、国立公園の中を走っていくルートとなり、空の青さがより目にしみるようになると、フラッグスタッフはもうすぐです。

 

結局休憩+事故渋滞のため、3時間でフラッグスタッフに無事到着。いよいよ、ワークショップというところです。